こんにちは、しょうたです。
今回は、
こういった疑問にお答えします。
この記事を書く私は、ブライダル業界歴6年。さまざまな式場会社を調査し、各式場の特徴を研究しています。また、大手エージェントへの繋がりもあり、ブライダル業界の動向を日々調査しています。
本記事では、ブライダル業界の新しい営業スタイルについて下記のとおり解説します。
- 式場主体の古い「即決スタイル」
- お客様主体の古い「仮予約スタイル」
- ITの時代 これからの新しい営業スタイル
私は以前このようなツイートをしました。
コロナウイルスの影響もあり、ブライダル業界の集客方法も変わりそう。今は新郎新婦に来館してもらい、0に近い情報量の状態で見学から見積説明、申込みの順です。これは新郎新婦にとって負担。今後は、会場見学や試食のみ来館をして、あとはネットで完結の時代がやってきそう。申込みもクラウドサインで完結ですね。
即決スタイルは、新郎新婦のことを考えていないという意見があります。
しかし、仮予約スタイルで新郎新婦に検討する時間を与えても即決会場に取られてしまう。
このままでは、永遠に新郎新婦もプランナーも精神的、体力的に消耗します。
この、「即決スタイル」「仮予約スタイル」にピリオドを打つ新しい営業スタイルについて解説しますので、ぜひご覧ください。

式場主体の古い「即決スタイル」
即決スタイルとは、新郎新婦が結婚式場へ見学したその日に成約を促す営業スタイルです。
一般的に新規接客は、3時間から4時間ほどの時間を費やします。
その短時間で、「目に見えない高額な商品」を比較検討させずに成約へ持っていくので、新規接客のウェディングプランナーは高い営業力が必要です。
よくある手法で、即決割引というものがあります。「今日決めたらこれくらい割引します」という特典を使って成約を促すケースがかなり多いですね。
即決のメリット
- 最初に即決スタイルの会場に見学→その会場で即決→後日見学に行く予定の式場をキャンセル
- 仮予約スタイルの会場に見学→その会場で仮予約→即決スタイルの会場へ見学→その会場で即決をし、仮予約スタイルの会場の仮予約をキャンセル
このように、新郎新婦がどの順番で来館しても即決スタイルの式場で成約するので、ライバル企業に取られにくいというメリットがあります。
即決は、新郎新婦に申込金を支払ってもらい成約となります。
そのため新郎新婦は、申込金を支払って成約したから他の会場に見学へ行きにくいという潜在意識が働くので、ライバル式場の来館阻止にも繋がります。
また、即決は成約した時点で会場を押さえる。つまり、そこで売上があるので運用上のロスは起きにくいですね。
さらに、成約をせずに持ち帰る新郎新婦を追跡することや再来対応をする必要もないので、プランナーの業務負担が少なくなります。
即決のデメリット
即決は成約率が高いですが、キャンセル率も高い傾向にあります。
即決スタイルの営業のやり方が強引だと、新郎新婦が冷静になったときに改めて考え直して「やっぱりキャンセルしよう」となるケースが多いです。
また、即決をするために新郎新婦を長時間拘束したり即決割引を提示して強引に成約へ持っていくプランナーもいます。
これは、多くの新郎新婦が信用をなくす行為であり検討外になる可能性がある営業スタイルです。
さらに、短時間の間に多くの情報量を伝えるので、言った言わないの問題でクレームに繋がることもあります。
お客様主体の古い「仮予約スタイル」

仮予約スタイルとは、新郎新婦が結婚式場へ見学したその日には成約せず、仮予約をして1、2週間ほどの期間を設けて期日までに返答をいただく営業スタイルです。
仮予約から仮予約期日まで会場をブロックしておくので、その間に希望日時が埋まることを防ぐことができます。
ちなみに、仮予約をするときや仮予約をキャンセルしても費用は発生しません。
仮予約のメリット
新郎新婦に考える時間を与えるということは、納得して式場を決めることができます。
そのため、後から「やっぱりキャンセルしよう」とはなりにくいので、キャンセル率は低いです。
また、説得して強引に決めるスタイルではないので、新郎新婦想いの営業スタイルだと言われることが多いですね。
仮予約スタイルは、多くの情報量を数日の間で整理することができるのも魅力的です。
仮予約のデメリット
即決のメリットでも解説しましたが、即決スタイルの式場に取られやすいです。
また、仮予約から仮予約期日まで会場を無償でブロックするということは、その日時を希望する新郎新婦に販売をすることができません。
もし、仮予約がキャンセルになり、その日時を希望する新郎新婦も別会場で成約をしていれば売上はゼロ。
機会損失の影響はかなり大きいです。
「機会損失」とは、その言葉通りに「本来得られるはずの機会を失ったこと」を言います。もう少し分かりやすく言うと、本当は利益を得られるはずだったのに、その利益の機会をなくしてしまった状態。つまり、儲け損なってしまったことを言うのです。
さらに、仮予約した新郎新婦の対応が成約するまで続くので、プランナーの業務負担は即決スタイルの式場より多くなります。
企業の利益を考えるなら即決スタイル、新郎新婦に寄り添う接客は仮予約スタイル、という考えが世論の意見だと思います。

ITの時代 これからの新しい営業スタイル

新たな営業スタイルの結論は、オンラインフェアです。
コロナウイルスの影響もあり、オンラインでのブライダルフェアも増えてきました。恐らく、今後はもっとオンラインが加速するでしょう。
オンラインフェアは、これまでのような対面での営業ではなくインターネットを用いてオンラインで打ち合わせができる新しい営業スタイルです。
プランナーの資料準備や新郎新婦の来館時間など、これまでの営業スタイルの無駄をなくすことで効率的に営業をすることができます。
最近では、zoomやteamsなどパソコンの画面で会場の雰囲気や見積もりなどの資料を共有ができたりお互いの顔も映し出せるので、対面と近いレベルで営業が可能となってきています。
オンラインフェアのメリット
- 新郎新婦の来館時間を改善できる
- プランナーは方法によっては在宅勤務が可能
- 電話と比べてパソコンの画面で資料共有ができる。(対面に近い打ち合わせが可能)
- 新郎新婦は式場に拘束されず即決を求められることが少ない
オンラインフェアの営業スタイルプラン
まず、現在の即決スタイルは下記のような流れです。
新郎新婦目線
会場探し
↓
ホームページや婚礼紹介会社より来館予約
↓
式場へ来館、アンケート記入
↓
ヒアリング
↓
会場案内
↓
試食
↓
見積もり説明
↓
申込み(規約説明)or持ち帰る
↓
申込金支払い
↓
成約
という流れで、ここまで4時間ほどです。
来館前は、ほぼ知識0に近い状態から一気に情報が入り成約に結びつけるという流れですね。
この即決スタイルの課題は下記のようにいくつかあります。
- 新郎新婦が短時間で情報量が入り処理しきれない
- テンションを上げて成約に持っていくので、冷静になったときに後悔することがある
- 「言った言わない」の問題が多すぎる
などですね。
私が提案するオンラインフェアの営業スタイルプランは基本即決になりますが、上記の課題を解決するために下記の流れはいかがでしょうか。
まず式場側は、LINEや式場オリジナルのチャットフォームを用意する
↓
新郎新婦は式場に友達登録をする
↓
新郎新婦はチャットを用いてアンケートの回答
↓
チャットorビデオ通話でのヒアリング
↓
動画にて会場を見学
↓
ビデオ通話にて見積もり説明
↓実際に来館をしていただき会場案内や試食を行う
↓
ビデオ通話にて規約の説明をし、クラウドサインを用いて申込金支払い&契約
この流れであれば、実際の来館数は減ると思います。
しかし、新郎新婦は会場や見積もりに納得をした上で来館するので、成約率は大幅に上がるでしょう。
また、これまでの新郎新婦対プランナーの構造から、来館までは新郎新婦対カスタマーサポートという関係になるので、人件費削減やプランナーの業務も減ると思います。
このように、会場に来館しないとできないことを絞っていき、それ以外はオンラインで簡潔させることでプランナーの業務を効率化できると考えています。
この流れは慣れるのに時間がかかると思います。ただ、新郎新婦にとっても情報を得た上で式場探しができ、かつ来館時間の短縮することもできるので双方にとってメリットがあります。
まとめ

新郎新婦が結婚式場へ見学したその日に成約を促す営業スタイルです。
「今日決めたらこれくらい割引します」という即決割引を使って成約を促すケースが多いですね。
メリット
- ライバル企業に取られにくい
- 運用上のロスが起きにくい
- 新郎新婦の追跡や再来対応をしなくていいのでプランナーの業務負担が軽減
デメリット
- キャンセル率が高い
- 長時間拘束したり強引に成約に持っていくと新郎新婦から信用をなくす
- 短時間の間に多くの情報量を伝えるので「言った言わない」の問題でクレームに繋がる
新郎新婦が結婚式場へ見学したその日には成約せず、仮予約をして1、2週間ほどの期間を設けて期日までに返答をいただく営業スタイルです。
メリット
- キャンセル率が低い
- 新郎新婦想いの接客スタイルと言われることが多い
- 新郎新婦は多くの情報量を数日の間で整理することができる
デメリット
- 即決スタイルの式場に取られやすい
- 機会損失が大きい
- 仮予約した新郎新婦の対応が成約するまで続くのでプランナーの負担が大きい
これまでのような対面での営業ではなく、インターネットを用いてオンラインで打ち合わせができる新しい営業スタイルです。
プランナーの資料準備や新郎新婦の来館時間など、これまでの営業スタイルの無駄をなくすことで効率的に営業をすることができます。
メリット
- 新郎新婦の来館時間を改善できる
- プランナーは方法によっては在宅勤務が可能
- 電話と比べてパソコンの画面で資料共有ができる。(対面に近い打ち合わせが可能)
- 新郎新婦は式場に拘束されず即決を求められることが少ない
デメリット
- 式場によっては今の仕事と並行して行うので導入に時間がかかる
これからはブライダル業界もITを取り入れる時代です。アナログな営業方法は今後需要がなくなってくるでしょう。
とは言っても、ブライダル業界は人対人のやりとりです。
特にウェディングプランナーの新規接客は、新郎新婦の気持ちと企業の売上の2つの視点で最適な方法を考える必要があります。
ただ、正しい選択があるわけでなく、どの選択が双方にとってベストなのかを考えることが大切です。
これまでの常識に囚われない営業スタイルを実施していかなければなりません。