こういった疑問にお答えします。
この記事を書く私は、ブライダル業界歴6年。さまざまな式場会社を調査し、各式場の特徴を研究しています。また、大手エージェントへの繋がりもあり、ブライダル業界の動向を日々調査しています。
結婚式が決まり会場を探すとき、ブライダルフェアに参加するのが一般的です。
式場の雰囲気も気に入り、見積もり料金も予算内でクリアであれば、そのまま契約をする新郎新婦も多いです。
ただ、打ち合わせが始まると、たちまち見積もりが上がります。
そして、最終的に初期見積もりから倍近く料金が上がることも・・・。
例えば、300万円で契約したのに400万円になってしまった。
こういった話はよく聞きますね。
楽しい打ち合わせが、毎回ドキドキしながら進むのは苦痛ですし怖いです。
本記事では、打ち合わせで見積もりが上がるのをできるだけ最小限にするため、契約前から内容の濃い見積もりを作れるよう解説します。
結婚式の見積書で確認するべき5つのポイントを解説
打ち合わせが始まってから数百万円と上がらないようにするポイントは下記のとおりです。
- 参考価格になっていないか確認する
- 「何人呼ぶか」できるだけ具体的にしてから見積もりを作る
- 実際に入っているアイテムのグレードを見せてもらう
- 数十万円単位で上がるアイテムを初期見積もりで入れてもらう
- サービス料の確認をする
順番に説明していきますね。
下記は、結婚式の見積もりトラブルについてまとめた記事です。
上がりやすいアイテムもまとめていますので、合わせてご覧ください。

参考価格になっていないか確認する
参考価格とは、「アイテム料金は分かるよう見積もりに入っているが、合計金額に反映されていないこと」を指します。
参考価格にする理由としては、ほとんどの新郎新婦は受注される商品だが、金額が高いという傾向にあります。
初期見積もりの段階では、成約に繋がりやすいよう安く見せるために参考価格にしている場合があります。
参考価格にするくらいなら、見積もり料金に反映してもらいましょう。
「何人呼ぶか」できるだけ具体的にしてから見積もりを作る
例えば、40名〜70名で考えていると相談したとしましょう。
その場合、基本40名で見積もりを作る式場が多いです。
そして、「意外と安い!」と勘違いをしてしまい成約する新郎新婦がいます。
大前提として、人数が増えれば見積もり料金はかなり上がります。
具体的な人数がわからなくても、多めの人数で見積もりを作ってもらいましょう。
また、子供料理は意外と高いので、大人○名、子供○名と概算でもいいので出しておくといいですね。
お祝儀制の場合、人数が増えれば見積もりは上がりますが自己負担金は減らすことができます。
実際に入っているアイテムのグレードを見せてもらう
初期見積もりには、グレードの低いベースのアイテムが入っています。
なので、打ち合わせが始まってから、「え、こんなしょぼいならグレード上げておこう」となり見積もりが上がるのです。
- 衣装(洋装か和装で異なる)
- 料理(初期見積もりでは最低ランク)
- アルバム(入っていないことが多い)
- 花(打ち合わせで上がりやすい)
などは実際にアイテムを見せてもらい、いいと思ったグレードを見積もりに反映してもらいましょう。
数十万円単位で上がるアイテムを初期見積もりで入れてもらう
数十万円と大きな金額が上がるアイテムは大きく5つに分かれます。
- 料理
- 映像関係
- 記録物
- 衣装
- 演出関係
以上、順番に説明していきますね。
料理
これは、ほとんどの新郎新婦がグレードアップします。
式場の特典でグレードアップがついていることもありますが、念のため写真や試食会などで確認しましょう。
試食会で出される料理は、グレードの高いコースが多いです。
なので、料理が気に入れば試食会と同じコースを見積もりに入れてもらうといいですね。
グレードアップの計算方法としては下記をご参照ください。
ベースが¥10,000の料理で1グレードアップが¥13,000の場合、
差額¥3,000×人数=グレードアップ料金
また、コース料理だけでなく、ケーキも「生ケーキ」なのか「イミテーションケーキ」なのかも確認しましょう。
それぞれ長短があります。
気になるグレードを見積もりに入れてもらうといいですね。
映像関係
スクローン、プロジェクター代の他に、オープニング・プロフィール・エンドロールといった映像商品があります。
1つの単価としては数万円ですが、全て含めると高額になります。
何が必要なのかよく考えましょう。
エンドロールは、事前で作成した写真での上映・挙式まで・乾杯まで・再入場までなど、シーンによって金額が違います。
記録物
アルバム・ダイジェストエンドロール・ビデオ撮影など記念に残るものです。
結婚式は形のないイベントのため、形に残る思い出の商品にもお金をかける新郎新婦も多いです。
ちなみに、ビデオ撮影は2時間ほど!
なので、当日のダイジェストエンドロールのみでいいという新郎新婦が多いです。
ただ、両親はビデオ撮影が欲しいと望まれる傾向にありますね。
衣装
衣装もピンからキリありますので、成約前に実際に衣装見学や試着をしましょう。
気に入ったものがあれば、その衣装で見積もりに入れてもらうことも忘れずに。
成約条件で、衣装の差額は無料という会場があります。ただ、実際は選べる範囲は限られています。例えば、「自社製品のみ」や「古くなった衣装」などです。なので、実際にどこからどこまで選べるのか見て決めましょう。
ゼクシィ結婚トレンド調査2019(首都圏)によると、平均衣装金額は、
ウェディングドレス:25.9万円
カラードレス:23.8万円
白無垢:17.6万円
色打掛:28.1万円
引用元:ゼクシィ結婚トレンド調査2019
演出関係
会社のパーティーでよくある演出、カクテルショーや芸能人の漫才・ライブ・マグロの解体ショーなどを披露宴で行う場合です。
ここに大きくお金をかける人は少ないですが、検討しているのであれば、どういった演出ができるのか聞いておくといいですね。
ちなみに、バブルマシーンや花火・バルーンリリースも演出関係に入ります。
大きな金額はかかりませんが、希望であれば初期見積もりで入れておきましょう。
サービス料の確認をする
サービス料が明記されているか、非常に高額ではないか確認をしましょう。
相場は10%〜13%くらいです。
高いからといってサービスの質はそこまで変わりません。
理由は、人件費削減や人不足により、ゲストハウス・専門式場・ホテル関係なく披露宴のサービスにはアルバイトが多い傾向にあるからです。
また、「サービス料はどこにかかっているのか」確認してください。
良質な会場は、料理や飲み物・会場費のみにかかります。
ただ、ぼったくりの式場は、お花や引出物・映像も、当日に準備するからという理由でサービス料がかかることがあります。
そのサービス料は、初期見積もりの割引で適応され、「表向きはアイテムから引いているけど、裏ではサービス料から引いてる」
なので、式場としては損なしです。
そして、打ち合わせでグレードアップをすると、サービス料が上乗せされて高くなるという構造です。
少し難しですね。
不明な点があればお問い合わせください!
平均どのくらい上がる?
首都圏の平均
ゼクシィ結婚トレンド調査2019(首都圏)によると、なんと87%の方が初期見積もりより上がったと回答しています。
また、どのくらい見積もり料金が上がったかというと下記のとおりです。
1位:プラス100~120万円未満 21.7%
2位:プラス200~220万円未満 12.7%
3位:プラス40~60万円未満 12.2%
4位:プラス20~40万円未満 11.2%
5位:プラス140~160万円未満 8.7%
平均112.7万円アップ!
今回は、人口が多く結婚式の割合が多い首都圏を参考に出してみました。
ただ、地域差はほとんどなかったです。
上がり幅に驚きですよね。
なんと、34.4%の新郎新婦が数百万円も上がっているのです。
正直これは異常です。
では、なぜそんな現象が起こるのか解説します。
打ち合わせで数百万円も上がるカラクリは、原因として大きく3つあります。
- 見積もりを安く見せるためにアイテム類を入れていないから
- 打ち合わせが始まってから必要になるアイテムがわかるから
- 本人は不要でも両親が入れておくべきと説得されるから
詳しく見ていきましょう。
見積もりを安く見せるためにアイテム類を入れていないから
参列経験が多い新郎新婦でも、見積もり内容まで熟知している人は少ないです。
なので、式場も言葉巧みにアイテムを入れないように誘導して、見積もりを安く見せているだけです。
具体的には下記のとおりです。
- 映像は高いから入れない。
- 参考価格でアイテム料金のみを入れている。
- 手作りできるアイテムは見積もりに入れない。
- キャンドルサービスや花束贈呈はやる人が少ないため入れない。
- 初期見積もりの料理で十分とグレードアップしないように誘導する。
何もわからない新郎新婦はウェディングプランナーが頼りです。
運次第と言うとそこまでですが、成約率を気にするプランナーに当たれば、言葉巧みにアイテムを入れない方向で話が進むので注意しましょう。
前もって結婚式のアイテムや演出などを調べて、気になるアイテムがあれば見積もりに入れてもらうといいですね。
不要になれば、打ち合わせが始まってから抜くこともできます。
ただ、念のため成約前に確認要!
打ち合わせが始まると抜くことができないと言われたら、その式場は怪しいです。
打ち合わせが始まってから必要になるアイテムがわかるから
正直、新規接客の3時間〜4時間で打ち合わせ内容を全て話すのは不可能です。
打ち合わせで初めてわかることもあります。
なので、どれがどのくらい上がるのかプランナーに確認する。
そして、気になるアイテムの中央値を見積もりに入れてもらいましょう。
本人は不要でも両親が入れておくべきと説得されるから
料理で例えます。
あなたは、PLAN内の料理でいいと打ち合わせを進めています。
ただ、両親が「グレードを上げてほしい」とお願いされたとしましょう。
「どこまで上げるか」「人数はどのくらい呼ぶか」によりますが、だいたい数十万円は上がりますよね。
この料金をあなたが支払うか両親が支払うかは話し合いが必要です。
結婚式は、お2人だけのイベントではありません。
きちんと両親に相談して決めるといいですね。
見積もり以外で他にかかるところは?
ここは盲点のところをお話しします。
「見積もり金額が全てクリアになった!よし、この金額を用意しよう」はNGです。
他にもかかるところがあります。
下記をご覧ください。
- お車代
- お礼
これも重要なので順番に説明します。
お車代
お車代は、遠方ゲストには必須で交通費の半額~全額が必要です。
例えば、大阪から東京に行く場合、飛行機・新幹線・バス・車と交通手段は多くありますが、その中から一番高い交通手段の費用を負担してください。
基本、飛行機や新幹線になりますね。
飛行機もLCCの料金ではなく、ANAやJALの料金にしましょう。
お礼
お礼は人によって変わります。
- 主賓挨拶をする人には1万円〜
- スピーチや余興をする人には3000円〜1万円
- 受付をする友人には3000円〜5000円
と幅があります。
余興は内容によりますが、時間やお金がかかっていると思われる余興は、それなりのお礼が必要です。
こういった話しは打ち合わせのときにします。
なので、見学前にどのくらい必要か概算で出しておきましょう。
人数も、ある程度決めておくと参列するゲスト層もイメージできます。
お車代やお礼も考えやすいですね。
即決割引に騙されるな
「即決割引」
この言葉を聞いたことがある新郎新婦は多いと思います。
ただ、即決割引はあってないような割引なので注意してください。
「他の会場に行かせたくない」「早く成約してほしい」という考えで生まれた割引です。
見学のときは、テンションが上がり正常な決断をすることができません。
一度持ち帰り、冷静になってから考えることが大事です。
「今日決めたら割引します!」と、無理に成約させる会場は検討外にするのもありです。
「こんなに割引してもらえるなら決めようかな?」という気持ちになると相手の思う壺。
今日決めなくても、「やっぱりあなたの会場がよかった。この前提示してくれた即決割引を適用してくれるなら決めようと思う」などと言えばすんなり割引してくれますよ。
即決割引に惑わされないように、説得されて決めるのではなく、納得して決めよう。
下記は、即決割引の注意点をまとめた記事です。合わせてご覧ください。

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