トピッククラスターとは?【SEOに強いサイト作りの教科書】

「トピッククラスターってなに?」
「トピッククラスターのメリットは?」
「トピッククラスターの作り方がわからない」
こういった悩みにお答えします。
監修者:しょうた
この記事を書く私は、Webマーケティング会社のSEOコンサルタントとしてさまざまな企業サイトを担当。現在は美容クリニックの専属Webマーケターとして働いています。SEOで上位表示を目指すサイト設計やキーワード選定、コラムの執筆・内部対策などを担当しています。
「トピッククラスターってなに?」という悩みを抱えていませんか?
私もSEOやブログ・コンテンツマーケティングを勉強しているとき、同じように悩んでいました。
ただ、トピッククラスターを学ぶだけでSEOに強いブログを簡単に作ることができます。
サイトの順位を上げたいと悩んでいるWeb担当者のあなた、メディア運営をしているあなたに向けて記事を書きました。
この記事では、トピッククラスターについて、どこの記事よりもわかりやすく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
トピッククラターとは?
トピッククラスターとは、トピック(コンテンツ)を戦略的にまとめることで、一つひとつのコンテンツのSEO評価を高める戦略です。
適切にトピッククラスターを作ることで、記事同士で関連度の高い※1リンクジュースの受け渡しができます。
また、内部リンクで記事同士の関連性や親子関係をGoogle(検索エンジン)が認識しやすくなります。
Googleに認識されればサイトを評価しやすくなり、サイト全体が検索結果の順位向上に繋がるでしょう。
それだけでなく、キーワードのカニバリゼーションも防ぐことができます。
いいサイトを作っても、カニバリゼーションがあれば順位が下がることもあるので注意が必要ですね。
下記は、カニバリゼーションについて詳しくまとめた記事です。
合わせてご参考ください。
カニバリゼーションとは?【カニバリゼーションの調べ方と対処方法を解説】
ここまでが、ざっくりとしたトピッククラスターの解説です。
記事が多くなると、内部リンクが複雑になったり関連性の薄い記事同士がリンクで繋がっていたりと、Googleやユーザーにとってわかりにくい構造になります。
この問題を解決するのが“トピッククラスター”です。
メディア・サイト運営をしているあなたがトピッククラスターを理解すれば、SEOに強いサイトを作ることができるでしょう。
それでは、トピッククラスターの構造を解説していきます。
※1リンクジュースとは、リンクを外部に送ることで、送り先のページに対し何らかの価値が渡されることです。
引用元:SEO用語集
トピッククラスターの構造
トピッククラスターのイメージは上記のような構造です。
この構造を頭に叩き込みましょう。
トピッククラスターを作るときに必要な記事は下記の3つです。
- ピラーページ(まとめ記事)
- クラスターコンテンツ(詳細記事)
- 内部リンク
ピラーページに関連性が高いor親子関係の記事をクラスターコンテンツとして、内部リンクで貼っていきます。
そして、まとまり全体をSEOで上げていく方法です。
1つずつ順番に解説します。
ピラーページ
ピラーページとは、まとめ記事のことです。
メインテーマとなるキーワードをピラーページとして作りましょう。
たとえば、メインテーマが「SEO」の場合……
SEOが親なので、その関連性が高い子キーワードは「タグ」「内部リンク」「外部リンク」「アップデート」「ドメインパワー」「コンサルティング」などがありますね。
SEOと検索するユーザーは「SEOってなに?」という人もいれば、「SEO対策を知りたい」「コンサルティングを頼みたい」という人もいるでしょう。
このように、SEOというキーワードで検索する人の検索意図はさまざま。
ピラーページだけで検索意図を満たすことができないので、クラスターコンテンツが必要になるのです。
ちなみに、Googleも「検索意図を満たす記事群になっているのか」を評価にしていると考えられています。
クラスターコンテンツ
クラスターコンテンツとは、ピラーページの詳細を深ぼった詳細記事です。
ミドルキーワードやロングテールキーワードをイメージするとわかりやすいですね。
先ほどの「SEO」がピラーページなら、「タグ」「内部リンク」「外部リンク」「アップデート」「ドメインパワー」「コンサルティング」などがクラスターコンテンツになります。
クラスターコンテンツをテーマごとに分けるときは慎重に行いましょう。
適当にテーマを分けてしまうと、カニバリゼーションが発生しSEOでマイナスになるので注意が必要です。
内部リンク
トピッククラスターを作るときに大切になるのが、内部リンクの貼り方です。
ピラーページとクラスターコンテンツを内部リンクで繋げるとき、関連性がない記事同士だとユーザーは混乱します。
また、関連性がない記事同士が内部リンクで繋がっていれば、SEOでマイナス評価になるでしょう。
ピラーページとクラスターコンテンツを内部リンクで繋げるときは、親子関係になっているか、関連性があるかを意識することが大切です。
トピッククラスター5つのメリット
トピッククラスターのメリットは下記の5つです。
- 必要な記事が明確になる
- 網羅的に情報をまとめることができる
- ミドルキーワードで上位を狙いやすい
- ロングテールキーワードの相性がいい
- 1つの記事が評価されると、別の記事も評価されやすい
専門的な内容も含まれますが、できるだけ噛み砕いて解説します。
ご不明な点は、TwitterのDMにお問い合わせいただければ回答しますね。
必要な記事が明確になる
思いつきで記事を書いていませんか?
思いつきで記事を書いた場合、下記のようなマイナス要素があります。
- 必要な記事がわからない
- カニバリゼーションになる
- どんな記事を書いたか忘れる
- 記事が孤立してSEOで評価されない
- 関連性がない記事同士が内部リンクで繋がっている
これでは、SEOで順位を上げるどころかユーザーにとっても親切なサイトではありません。
ちなみに、ぼくも思いつきで記事を書いていたときがありました。
そのときは、上記のようなマイナス要素ばかり。
自分でもわかりにくいサイトでしたね。
その後、トピッククラスターを作ることで必要な記事がわかるようになりました。
必要な記事がわかれば、関連性が高い記事同士を内部リンクで繋げることも簡単。
カニバリゼーションを起こすこともありません。
SEOでも評価されるサイトになりました。
情報を網羅的にまとめることができる
トピッククラスターを作って適切に内部リンクを貼れば、情報を網羅的にまとめることができます。
ユーザーとしては、一つひとつ情報を検索せずに済みますね。
「まとめ記事」から「詳細記事」、「詳細記事」から「まとめ記事」というように、情報が網羅的にまとめられているとユーザーの利便性が格段に向上します。
SEO的にも関連性の高い記事同士が内部リンクでまとめられていると、サイトが評価されて順位も上がりやすいでしょう。
あなたも、情報が網羅的にまとめられている記事を参考にすると思います。
今のSEOは「網羅的にまとめられている」ことも重要なのです。
ミドルキーワードで上位を狙いやすい
トピッククラスターを作ると、検索ボリュームが大きく検索意図が広範囲にわたるピラーページでも上位表示しやすくなります。
その理由は下記の2つです。
- SEO対策のスコープが異なる
- 内部リンクによるリンクジュース
順番に解説します。
SEO対策のスコープが異なる
SEOスコープとは、上記のような画像のことをいいます。
キーワードによってSEO対策のスコープは異なるので、それぞれ適切な対策をしましょう。
具体的には下記の図のとおりです。
キーワード | 対策スコープ |
ビッグキーワード | ドメイン |
ミドルキーワード | トピッククラスター・カテゴリー |
ロングテールキーワード | ページ単位 |
多くのトピッククラスターはミドルキーワードになるため、ミドルキーワードを中心にSEOで上位表示を狙います。
ミドルキーワードで上位表示ができれば、サイト全体も評価されてSEOに強いサイト運営ができます。
ただ、ミドルキーワードも検索意図が広範囲にわたるため、1ページだけで検索意図を満たすのは不可能です。
そこで、ロングテールキーワードも対策をする必要が出てきます。
ロングテールキーワードについては後述しますね。
内部リンクによるリンクジュース
リンクジュースとは、リンクを外部に送ることで、送り先のページに対し何らかの価値が渡されることです。
トピッククラスターを作ると、ピラーページはクラスターコンテンツからの内部リンクが多くなります。
内部リンクが多ければたくさんのリンクジュースが渡されるため、ピラーページの評価が高まりSEOの順位も上げやすくなります。
また、トピッククラスターは特定のテーマで作るため、記事同士の関連度は高くなります。
関連テーマからの内部リンクのほうが価値が高いので、よりSEOで順位を上げることができるでしょう。
以上から、ピラーページは関連度の高い記事からたくさんの内部リンクが渡されるため、大量にリンクジュースが集まり、SEOで順位が上げやすくなるのです。
ロングテールキーワードの相性がいい
トピッククラスターとロングテールキーワードは相性抜群です。SEO対策のスコープでも出てきましたね。
ロングテールキーワードは、ページ単位で上位表示が狙えます。
そのため、記事を作り込めば、ドメインが強くなくても上位表示が狙えるのです。
上位表示できたロングテールキーワードをクラスターコンテンツとします。
クラスターコンテンツからピラーページに内部リンクを貼ることで、ピラーページの流入数が増えて上位表示がしやすくなります。
また、クラスターコンテンツがコンバージョンから遠い検索ニーズの記事でも、キラーページ(コンバージョンしやすい記事)に繋げることも可能です。
具体的には、「クラスターコンテンツ→ピラーページ→キラーページ」という導線です。
ロングテールキーワードは、ドメインが弱い個人サイト・小規模サイトに有効な戦略なので、根気よく続けてください。
1つの記事が評価されると、別の記事も評価されやすい
トピッククラスターを作っていないサイトは、記事同士の関係性が弱くなります。なので、1つの記事で高評価を受けても、サイト内にある関連記事の評価を同時に高めることは難しいでしょう。
しかし、トピッククラスターを作ったサイトであれば、1つの記事が評価されるとそれに釣られて他の記事も評価されやすくなります。
以上、5つがトピッククラスターのメリットです。
これからSEOで戦うためには、トピッククラスターを戦略として作らないといけません。
最初は大変だと思います。
ただ、一度作れば、あとは順に記事を書くだけです。
思いつきで記事を書くのではなく、頑張って最初の難関を乗り越えましょう!
トピッククラスターの作り方
「トピッククラスターのメリットはよくわかったけど、肝心な作り方がわからない」
このような状態だと思うので、4つのステップに分けて解説します。
具体的なステップは下記のとおりです。
- トピックを決める
- ピラーページのキーワードを決める
- クラスターコンテンツを決める
- ピラーページとクラスターコンテンツを内部リンクで結ぶ
①トピックを決める
まずは、トピック(話題・題目・テーマ)を決めましょう。ペルソナを決めてからトピックを考えると進めやすいですよ。
トピックはキーワードではないので、下記のようなイメージでOKです。
- 医療脱毛とは
- 大阪の結婚式場
- SEOの勉強方法
トピックを決めたら、次はピラーページのキーワードを決めていきます!
②ピラーページのキーワードを決める
ステップ①で決めたトピックを元に検索意図を考えます。
トピックに興味がある人が検索しそうな「ビッグキーワード」「ミドルキーワード」を決めていきましょう。
そのトピックで上位表示を狙いたいキーワードを選ぶことがポイントです。
ステップ①で挙げた例であれば、下記のキーワードになるイメージです。
- 医療脱毛
- 大阪 結婚式場
- SEO 勉強方法
ピラーページのキーワードが決まれば、次はクラスターコンテンツを決めましょう!
③クラスターコンテンツを決める
クラスターコンテンツは「ミドルキーワード」「ロングテールキーワード」を中心に洗い出しましょう。
ここを適当にすると、カニバリゼーションが発生したり、検索意図とは関係のないキーワードを選ぶことになります。
そうなると、トピッククラスターやサイトの評価が下がるので注意してくださいね。
下記は、ロングテールキーワードについて詳しくまとめた記事です。
合わせてご参考ください。
ロングテールキーワードとは?【サイトのアクセスを倍増させる攻略法】を読む▶︎
キーワードを探すときは、有料ツールの「SEMRush」や「Ahrefs」、無料ツールであれば「OMUSUBI」「ラッコキーワードのサジェスト」も参考になるのでオススメです。
④ピラーページとクラスターコンテンツを内部リンクで結ぶ
ピラーページとクラスターコンテンツを内部リンクで結ばないとトピッククラスターは完成しません。意外と大切な部分ですよ。
基本的な結び方は下記のとおり。
- すべてのクラスターコンテンツは、ピラーページに内部リンクを結ぶ
- クラスターコンテンツ同士は、関係性があれば内部リンクを結ぶ
以上、トピッククラスターの作り方でした。
次は、トピッククラスターを作る上で「ここを意識すればより評価される」という部分を解説します。
トピッククラスターを作るときに意識すべきこと4点
先にお伝えすると「これを意識すればSEOで上位表示が取れる!」という魔法ではありません。
評価になるかもしれないし、全く意味がないかもしれない。
ただ、多くのトピッククラスターに取り入れられているので紹介します。
- 内部リンクはテキストリンクにする
- アンカーテキストには対策キーワードを入れる
- クラスターコンテンツからピラーページの内部リンクは最初のほうに入れる
- クラスターコンテンツ同士のリンクは、ピラーページよりも下に入れる
まずは、この4点を意識してトピッククラスターを作ってみてください。
そして、順位を見ながら改善していきましょう!
トピッククラスターのまとめ
今回は「SEOに強いサイト作り」として、トピッククラスターを紹介しました。
①トピッククラスターとは、下記のような特徴がありました。
- トピック(コンテンツ)を戦略的にまとめることで、一つひとつのコンテンツのSEO評価を高める戦略
- 内部リンクで記事同士の関連性や親子関係をGoogle(検索エンジン)が認識しやすくなる
- キーワードのカニバリゼーションが防げる
②トピッククラスターの構造は下記のとおりでした。
- ピラーページ(まとめ記事)
- クラスターコンテンツ(詳細記事)
- 内部リンク
③トピッククラスターには5のメリットがありました。
- 必要な記事が明確になる
- 網羅的に情報をまとめることができる
- ミドルキーワードで上位を狙いやすい
- ロングテールキーワードの相性がいい
- 1つの記事が評価されると、別の記事も評価されやすい
④トピッククラスターの作り方は下記のとおりでした。
- トピックを決める
- ピラーページのキーワードを決める
- クラスターコンテンツを決める
- ピラーページとクラスターコンテンツを内部リンクで結ぶ
⑤意識すべきこと4点は下記のとおりでした。
- 内部リンクはテキストリンクにする
- アンカーテキストには対策キーワードを入れる
- クラスターコンテンツからピラーページの内部リンクは最初のほうに入れる
- クラスターコンテンツ同士のリンクは、ピラーページよりも下に入れる
以上です。
トピッククラスター作りには時間がかかりますが、思いつきで記事を書くよりSEOで上位表示が狙いやすいでしょう
これからは、トピッククラスターの戦略が主流になるのでチャレンジしてみてくださいね。
もしわからないことがあれば、TwitterのDMまでお気軽にお問い合わせください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも良質な情報発信をします。
それでは、次回の記事を楽しみにお待ちください。